6.急遽、骨髄穿刺

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1ヶ月半の入院生活に心底うんざりし、退院時に「もう二度と入院なんてしない!」と心に決意したのにその誓いは10日も経たずに砕け散った。仕事にも復帰し、これから頑張ろう!とやる気満々だったのに…と落ち込んでいた。

再入院してからは消化器内科の他に血液内科のチームにも一緒に診ていただくことになった。そしてサイトメガロウイルスによる伝染性単核球症にしてはちょっと症状の出方がおかしい、ということで血液内科で精密検査を受けることに。

前回の入院時と同じようにまずは肝機能の数値を下げるための点滴が始まり、数日経った頃。朝一番に血液内科の先生がやって来て第一声、

「なべさん!今日は骨髄穿刺という検査をしようと思います。」

聞くと腸骨という腰の骨に穴を開け、注射器で骨髄液を採取するというものだった。骨に穴を開けるって…絶対痛いやつじゃん…。

私「それって痛いですか?」
先生「割と平気そうな方もいれば、痛がる方もいます。でもなべさん、肝生検は大丈夫だったんですよね?なら大丈夫だと思います。」

肝生検も全く平気だったってわけじゃないけど…と思いつつ、肝生検と同じくらいの痛みかな?と勝手に想像した。まぁなんとか大丈夫だろう~と油断していたことを後で大きく後悔することになる。

お昼過ぎ、検査の時間になり処置室に行った。そこは簡易ベッドが並べられ、カーテンで仕切られただけのスペースだった。ベッドにうつ伏せで寝るように、という指示に従い横になったところでお尻が出るようズボンを下にずらすように言われる。

恥ずかしさがあったので
こ、このくらいかな…と控えめにズボンを下げると「いやいや、もっとちゃんと下げないと!」と思いっきりズズスーと先生にずらされる。

先生達にズラーっと囲まれた状態でほぼお尻丸出しやがな…は、恥ずかしい…。

お尻をグリグリ押しながら「この辺りがいいかなぁ。」などという先生の会話が聞こえた後、お尻に布のようなもの(背後なので見えない)をかけられる。見えないので更に恐怖感が増す。

「じゃあ消毒しますねー。」と消毒液を塗られお尻に冷たい感覚が。その後、注射で麻酔をされる。これは痛いけど我慢できる程度。いよいよ、腸骨に注射器が刺される。

「痛ああああ!」
体が動かないように先生達に押さえつけられる。先生の掛け声と共にぐぐぐぐ…!と針が入ってくるのがわかる。骨から「ゴリゴリゴリ」という音が聞こえたんじゃないかと思った。針はボールペンの芯くらいの太さらしい。

めちゃくちゃ痛くて怖くて泣きそうになる。ガタイの良い男性の先生が体重かけて目一杯の力で押し込むのだから、怖くて当然だよね…。

もはやお尻丸出しの羞恥心など、とうに忘れていた。多分「針を刺す」というより「針を力いっぱいねじ込む」という表現が近いと思う。

間髪入れずに
「骨髄液抜きますよ!あとちょっと頑張ってくださいね!」
「いきますよー!3、2、1!」
「…!!!!」

これまで経験したことのない強い痛みでもう声も出ない。ええええ何だ、この痛み??!と頭が混乱。もしこれが漫画だったら目ん玉が飛び出ていたに違いない。後で知ったが、骨には麻酔が効かないため、どうしても痛みは感じるそうだ。

その上、注射器で抜かれる感覚がもの凄く気持ち悪い。実際抜かれる骨髄液はほんの数ミリリットルらしいが、全身の内臓を引き抜かれるような、引っ張られる感覚を感じるのは何故なんだろう…。

「もう一度いきますよー!3、2、1!」
そしてまさかの2回目。
ああああ早く終わってくれー!と心の中で叫びながら、無言で歯を食いしばりベッドのシーツを握りしめていた。

「なべさん、終わりましたよー!」

放心状態でただ、ぐったり…。魂抜かれるってこんな感じなんじゃないだろうか。抜かれたことないけど。大切な何かを抜かれるような…そんな感覚だった。(経験者にはきっとわかってもらえるはず!)

その後、しばらくベッドで横になっていたが、自力で病室まで戻れそうになかったため、看護師さんに車椅子で連れて帰ってもらった。

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