37.まさかのぎっくり

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骨髄移植から20日。
ここに来て急に下痢が悪化した。これまでも下痢はあったが、1日数回程度だったものが、1日中お手洗いを行ったりきたりの生活に。お手洗いから戻ってきてベッドに座った途端、お腹がゴロゴロ鳴りだし、お手洗いに逆戻り…。ずっとそんな状態だった。

そして…
まさかの事件である。
夜中、お手洗いに行って便座から立ち上がろうとした瞬間、突然腰に力が入らなくなり膝から崩れ落ちた。寝ぼけていたので「なななんだこれは?!」と起きたことが理解できず、どうにかこうにか這うようにしてベッドに戻った。これ以上大変なことはいらないよ…と何かの間違いであってほしいと願いながら、眠りについた。

翌朝、やはり勘違いではなく腰の痛みでまともに動けなくなっていた。立ち上がるどころか、腰に力を入れるだけで激痛。やはり夜中のあれは気のせいではなかった。

先生に診てもらった結果、「これはぎっくり腰でしょうねぇ。長期間の入院で筋肉が衰えてしまっていたのが引き金になって起こってしまったんだと思います。」

今までぎっくり腰になった経験はなく、腰痛もこれまでほとんどなかったので、まさか!という感じだった。このタイミングでぎっくり腰になるって何なのか…本当に笑えない。泣き面に蜂とはこのことだ。

湿布を貼って痛み止めを飲んだが、効かない。でも下痢は「そんなん知ったこっちゃねぇ!」という具合に全くおさまる気配がない。そのため家族や看護師さんに体を支えてもらいながら何とかベッドとお手洗いを行き来した。

そして下痢に伴って常に気持ち悪さ、吐き気が出始め、この頃からまた食事がほとんど出来なくなった。腸と胃は繋がっているので腸の拒絶反応によって吐き気をもよおす場合もあるそうだ。あぁ、数日前までの食欲モンスターはどこに行ったのか…笑。

何も口に入れる気も起きず、ずっと吐き気がする。そんな状態が1週間近く続いた時にふと「フレッシュなオレンジジュースが飲みたい!」という感情が湧き上がった。

何かが食べたいという欲求が湧いたのは久しぶりで、それがなんだかとても嬉しくて、看護師さんにお願いしてオレンジジュースを買いにウキウキしながら車椅子で売店に連れて行ってもらった。当然、専門店のフレッシュジュースではなく売店に売ってるものなので、普通の100%ジュースなのであるが、全身に染み渡るようで心を満たしてくれた。

その後、いつものようにお手洗いに向かった時のことである。この病院は尿や便の量を計ってくれる自動計量器がないため、毎回患者自身がカップに入れた排泄物を便座脇の測りに乗せて重さを記録するという超アナログ(!)なやり方なのだが、カップに入った自分の下痢を見て急に気持ち悪くなり、飲んだばかりのオレンジジュースをぶちまけてしてしまった。

漂うフルーティーな匂いとオレンジ色の嘔吐物(汚くてすみません)を前にしてウキウキして喜んでいた自分が馬鹿みたいに感じられ、「やっとの思いで飲んだのに…。」とやり切れない気持ちになり、お手洗いで一人泣いた。

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