13.妊娠の望みを

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手術の翌日は処置した場所が痛んだ。胸にチューブが埋め込まれているので、腕を動かすのもヒヤヒヤものだ。でも多少の力では引っ張っても抜けない構造になっているそうだ。

手術した場所を恐る恐る覗いてみると…傷がとてもグロテスクでオェー!となった笑。

今日はS先生から今後の詳しいスケジュールについて説明。抗がん剤の内容、副作用など。ここで前々から気になっていた卵子凍結保存の話になった。S先生曰く、抗がん剤の治療の前に卵子凍結保存を希望する女性はやはりいて、抗がん剤の種類によるものの、治療を通して生殖機能に少なからずダメージが出るのだそうだ。子宮は割と丈夫だけど、卵巣は子宮ほど強くなく、だからこそ治療の前に健康な状態の卵子を保存しておいた方がいいかもしれない、と言われた。

抗がん剤、骨髄移植を経て、自然に生理が来る人は多いそうだけど、排卵があるかまでは未知なところ。自然妊娠する人もいるけど、個人差があるだけにやはり不安。私は子どもが欲しい、母親になりたいというのがずっと夢だったので、治療を通して妊娠できなくなるかどうかという話はとても重大な問題だった。

もし治療が成功して、元気になったとしても、子どもが望めなければ…私は生きたいと思うだろうか?生きる意味はあるんだろうか?とさえ考えた。(注:子どもを希望しない人を否定している訳ではありません!子どもが欲しい、欲しくない等、多様な考えが尊重されるべきだと思っています。)

ただ、今は体調が落ち着いているけれど、いつ何がきっかけで急変するかわからない病気。状態が悪くなれば、唯一の治療法とされている骨髄移植も受けられなくなる。だからこそ早く抗がん剤治療に入った方がいいという話だったけれど…。

家族と話し合って悔いなく安心して治療に集中するためにも、抗がん剤を先延ばしにして卵子凍結保存をすることを希望した。そうした方がこれから先、それがモチベーションになって辛い治療も頑張れると思ったし、生きようという力が湧いてくるから。やっぱり諦めたくない。体調が落ち着いていることもあって、先生は私の気持ちを尊重してくれた。

入院先の病院には婦人科がなかった。残された時間は短いため、その日のうちに急いでその地域にある病院に電話で片っ端から問い合わせた。大体費用は自費で25万~40万くらい。どうやら麻酔をせずに採卵する病院が大半のようだったが、麻酔せずに針をぶっ刺すなんて怖すぎる!何が何でも麻酔を使用している病院を希望した。私の生理周期に合わせてホルモン治療開始時期が決まるため、抗がん剤治療が始まる前に採卵まで終えられる病院を探した。

1件だけ、日程的に何とか治療が出来そうな病院を見つけた。事情をお伝えしたところ、看護師さんがとても親身になって話を聞いてくださり「是非当院にサポートさせていただきたいです。急ですが、明日お越しいただくことはできますか?」と急遽ご対応いただけることになった。こんなにバタバタな状況の中で良い病院に巡り合えて、神様に感謝した。

しかも問い合わせた他の病院ではどこも卵子凍結の保存料というのが1年毎に5~10万円ほどかかると言われたが、こちらはがんなどの病気で卵子凍結保存を希望している人には病院の方針で保管料は無料なのだそう。自費治療はただでさえ高額なので本当にありがたい。

急いでS先生に相談し、急遽明日外出して受診してくることになった。良かった。

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